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引越しノウハウ

ヨーロッパの釣り事情に付いて説明します。


* * ヨーロッパ(ドイツ)の釣り事情 * *
【オランダ】 【ベルギー】 【スイス】

科釣研ドイツ 木村研究員のページ



デュッセルドルフ市内を流れるライン川 と「ライン下り」 の遊覧船 (合成パノラマ写真)

ブラウン・トラウトも安心するドイツ・・・(免許が無ければ釣りも出来ず)
日本では昨今「異常」とも言える釣りブームですが、最近は若い女性のアングラーも増えています。 アウトドアーの一日は何をしても健康的で気持ちの良いものです。
アメリカの釣り人気も日本ほどでは無いにしろかなり盛んです。

さて、ところは変わってヨーロッパ、特にドイツとなるとちょっと事情が複雑です。
ドイツでは「川は有っても釣り人無し」という光景が普通です。
「空いてていいナ!」というのは日本的考え方。「なぜ空いているか?」が問題である。

ドイツの有名どころの川

ライン川: スイス・アルプスを水源として、スイス国内を流れ、ドイツとスイス国境を流れ、スイス・バーゼルから ドイツとフランスの国境を流れ、フライブルク(学生の街)、ストラスブール(フランス)、カールスル ーエ近くからドイツ国内を流れ、フランクフルト近郊、マインツ、コーブレンツ(ライン川下りと古城で 有名)、ケルン(大聖堂)、デュッセルドルフ(日本人の多い街)、ルール工業地帯(ドイツ第一の重工業 地帯)を通りオランダのロッテルダム(ヨーロッパ最大の港)の手前まで1500kmに及ぶ文字通りヨーロッパ の第一級河川である。

ドナウ川: ( Benz の故郷シュツットガルトの北200kmくらいの「黒い森」を水源としてBMWのミュンヘンを横切り オーストリアに入ってからが有名で「美しく青きドナウ」もオーストリア領内を流れるドナウ川を題材と した名曲です。

エルベ川: チェコ領内が水源でプラハ市内では別名があるがドイツ領内に入ってエルベ川となり、マイセンで有名な ドレスデンを通りハンブルクで海に注ぐ。この川は旧東ドイツ領内で汚染されて流れて来るので果たして 魚がいるかどうか?

モーゼル川: ワインの産地で有名なモーゼル地方を流れる川で水源はベルギーの山の中である。東に流れ、ルクセン ブルクを通り、カール・マルクスの生まれたトリアーでドイツ領内に入りコーブレンツでライン川に合流 する。

まだまだ、中小の河川が多くさんあるがここでは省く。

ドイツで本格的な渓流釣りが出来るとしたら南部スイス国境に近い「黒い森」(シュバルツバルト)の1000m 級の山々の中と、バイエルン地方の山の中くらいである。バイエルン地方はその東はオーストリアの 「チロル地方」に続く風光明媚な地方でもある。ドイツ文化の発祥の地といっても良いでしょう。
そのバイエルン地方と一部の地域を除くとドイツの国土の半分以上は平坦な平野が締めているため渓流と 言える川、沢はほとんど無きに等しい。
その本格的な渓流釣りは全国土の数十分の一(数百分の一?)の面積(日本で言えば47都道府県の 内1県のみというくらいの割合)でしか出来ないと思った方が良い。

特に北部は平坦な土地が広がり、デュッセルドルフからハンブルクまで高速道路(アウトバーン)を平均 時速150km以上、時には200km/h以上で突っ走っても延々450km「山は見えない」土地である。ではその先は 山かというとまだまだ「山無し」が続く。
何とも退屈な運転になる。畑、畑、そして又畑である。主食の「ジャガイモ畑」と家畜のための「牧草畑」 以外のものは所々に有る林を除いて何も見えないと思って正解である。
「山有らずして如何に渓流有りや。じっと地図を見る。」わびし〜い!
「見れど見えなき渓流かな。」

アウトバーン(高速道路)
このような土地柄の為、かの有名な Autobahn (アウトバーン)が整備出来た理由と考える。
ドイツのアウトバーンはクモの巣の如く縦横無尽に走っていると言って良い。
ベンツ、BMWがゴロゴロ走っている。勿論 フォルクス・バーゲン(民衆車の意)はもっと多く日本で 言うカローラ、サニーを合わせた数以上走っていると思える(1ブランドで)。

何十時間、何百キロ走っても「無料」であり、「ビタ一文」、というより「ビタ1マルク(73円)」の料金 も取られない。その上「速度制限無し」のまるで車の性能テストコースとでも言える区間もかなりある。
そういう所で「無理して買って良かった!」と実感出来るのが Audi A8、Benz Sクラス、Eクラスであり、 BMW725iであり、ポルシェ916であり、はたまたランボルギーニである訳である。
( 左: 飛んでいるようにしか見えないアウトバーンの車、タイヤが全く見え ない. 201km/h )

加速力の無い車は「チンタラ(?)120-130km/h」で走ることになる。前述の数種の車は時速170-180kmで走って いる車を楽々追い抜いて行く。200km/hはさして無理なスピードでは無いようである。
日本で車の性能、スピードを語るのはナンセンスというものである。燃費のことは大いに語るべし。

しかし日本車も負けてはいない。Micra が150km くらいのスピードで走っている。(出るんだネ!スピード が。)カローラ、サニーも負けずに150km/h は出す。

アウトバーンのもう一つの特徴は道路の照明が全くないこと、である。日本の高速道路なら延々と照明が 付いているので夜間ドライブも割と快適であるが、アウトバーンでは全くの「闇夜」の中を走る事になる。
しかもヘッド・ライトをハイ・ビーム(遠目)に出来ない。すぐ前を先行車が走っているためである。 道路が右にカーブしているのか、左なのか判断に迷う事が度々有る。路肩の白線だけが「命綱」である。 おのずからスピードも制限するようになる。しかし、昼間はその心配は無い。

時速150kmで走りながら車間距離は数メートル(10-15mのケースも有る)。昔(?)自動車学校で 「時速100km、車間距離100m 」と習った気がするが、「命を幾つ持ってる?」と聞きたくなる運転をして いるドライバーが結構多い。
ある調査によると「BMWユーザーはスピード狂が多く、BENZ ユーザーは車間距離が極端に短い」という のがあった。
誰でも知っている運転標語「注意一秒、ケガ一生」というのが有るが、ここではこれを「不注意0.5秒、 あの世行き」とした方が良いと思う。

それでも釣行遠征には強い味方である。例えば東京から高崎(これを遠征とは言わないが)まで100kmを 無理をせず普通に運転して50分で行ける。Benz、BMWでちょっと急ぐ場合は40分も難しくは無い。 新幹線利用の所要時間より速いことになる。料金所が一切無いため一度走りはじめたらガソリンのある限り 何百キロでもノン・ストップで走れる。

土地が全くの平坦、平地であるがゆえに出来たことでもある。その証拠に高速を走っていてトンネルに入る 事はほとんどない(まったくゼロではない)。

釣りをするのに免許?(冗談?)
さて、このアウトバーンを北に南に走って河川、運河が見えても釣り人はほとんどいない。
さすがに車の国 Benz、BMW、ポルシェがゴロゴロしている国ということは誰でも知っていても、釣りをする のに「免許」が要ると知っている人はアングラーの中でもまずいないでしょう。

免許と言えば、まず車の免許(自動車運転免許)がその代表格にあげられます。ドイツでは免許は一度取得 すれば書き換え無しで「一生」有効です。おまわりさんも時として頭を使わなければならない。
なぜなら、駐車違反をした60才のオバアチャンの免許を見たら20才くらいの少女の写真が張って有る。 その写真が本当に今目の前にいるオバアチャンの若い頃かどうかを判断しなければならない場合もある。
もしかしたら娘の免許かも知れないのである。(ラテン系のイタリアならともかくドイツにはそういう アバウトというか、いい加減な性格の人間は居ないと思うが...。)
何処かの国のように書き換えを忘れて「失効」ということも全くありません。(さずが先進国?)

ドイツの釣り人口は極めて少ない。その一因が「釣り免許」にある事は想像に難くない。

日本でもモーターボートやら船の免許を取るアングラーは最近多い(流行?)。そのほうが活動範囲が 広がり、狙ったポイントに確実に近づけるからであるのと、ボートの値段も100-200万円でそこそこのもの が売られるようになったためと思われる。しかしながら、出来れば200-300万円の予算を組みたい。
釣りの免許とは関係ないが...。
モーターボートの話をしている訳ではなく、「魚を釣る」ための免許の話でした。

学科試験と実技試験?(まさか!?)
なぜなら、釣りの免許は立派な「国家試験」であり通常は講習会(と言っても一日や二日では済まない。 10-20時間)に通い釣りの「学科」の勉強をしなければならない。

ドイツならではの「自然保護」が徹底されているからである。
各種魚類の種類、生態、棲息域、繁殖時期、禁漁期間、禁止行為、土地所有者との兼ね合い等の法的な制限 や規則を学科として学ぶ。

「学科試験」設問60問の内8割以上の正解を以って学科合格。その上に「実技試験」があり、抽象的な問題、 例えば「川で15cmくらいの魚を釣るのに必要なタックルを用意せよ」等といった問題が出る。

受験者はその問題の答えとして一番適切であると思えるタックルを作らなければならない。 竿、リール、ライン、ハリ、オモリ、ウキ等のコンビネーションをいかに適切なものにするかがポイント である。
竿の太さ、長さ、穂先の柔らかさ、ラインの太さ、オモリの程度、ハリの大きさ等が適切かどうか試験官に よって採点される。

15cmといえば魚重量は50-100gが普通。言うまでもなく可能な限りのライト・タックルを用意しなければ ならないが、オモリ負荷100gもあるような竿が必要なはずも無く、ライン強度10ポンド(0.8号?)も必要 なく、オモリはガン玉(仁丹)でも良いくらいの超ライト・タックルを作らなければ「又おいで!」と 言われてしまう。

晴れて試験場で「合格証」を貰ったら、それを居住地の各市町村役場に持っていき「釣り免許証」を交付 してもらって初めて合法的に「魚を釣る行為をしてよろしい」ということになる。

免許の有効期間は納める手数料により1年有効、5年有効の2種類がある。車の免許は書き換えが無いが (永久有効)釣りの免許には有効期限がある。

やっと免許を取りました!


ここまでしたのだから後は「釣り放題、毎日が大漁?」かというと、さにあらず。 魚影も大したことないし、無料で釣りの出来るところは1個所も無いのである。

管理釣り場(釣り堀、池、湖)での入漁料は一日券で25-30マルク(1700-2100円)、一週間券で100マルク前後、 会員制の湖の年券で300-400マルク(21000-28000円)。

河川ではどこで釣るにしても、例えばライン川、入漁料金を払って「許可証」を購入しなければならない。
ライン川で一年券で50マルク(3600円)を払わなければ釣りは出来ない。 しかも、州が変わると許可証も別の州のものを買わなければならない。ライン川など複数の州にまたがって 流れている川の場合は費用もかさむ。
入漁券は釣り具店でも売っているが、市町村役場で売っている場合のほうが多い。町村レベルの小さい河川 の場合は町から指定を受けた人が販売していたり、リゾート地のホテルで販売していることもある。

問題はその入漁券を買うのも、タックル、エサ等を買うのもこれまた一苦労。
役所は土日休み、商店(釣具店)でも土曜日は午後4時閉店(昨年までは午後2時で閉店)、日曜日は商店の営業 禁止(飲食店は例外)。レストランで釣りの入漁券を売っていることはない。

まじめに働いている者は「いつ券を買えばいいんだ!?」と言いたくなる。
「それでも釣りをしたいのか?」と言わんばかりの規制(?)のオンパレードである。
これだもんね...?「だれも釣りなんかしないよ...!」とは地元民の声。
「券が無くても監視員が来なければ!」と思っても必ず来る。几帳面なドイツでは通用しない。

釣り堀でも断られる「無免許釣り師」
たまには60cmの大物も掛かる。


もっと厳しい事に「釣り堀」、「釣り池」で釣りをするにしても管理者は「免許」の有無の確認を義務 づけられているので「無免許」では釣り堀にも行けません。
「免許取ってからおいで...!」と言われる始末。門前払いである。(味も、素っ気も、「商売っ気」 も無い...)
早い話が「水溜まり」でも釣りをするなら「免許」が必要と考えておかなければならない。
これはトラウト等の高級魚、その他の雑魚を問わず適用されるので始末が悪い。早い話が「無免許」では 「竿も持てない」というのが実態です。
「トラウトが高級魚?」といえる日本はなんと恵まれていることでしょう。所変われば魚のランクも変わり 、ヨーロッパでは鱒(マス)は高級魚なのです。

「そこまでして釣りなんかしたく無い!」というのが本音でしょう。従って、釣りをする人が少ない。

やったぞ! 免許、入漁券、タックル、エサ。みんな揃えた...


では「さぞかし良い思いが出来るのでは?」と思いきや、これまた、さにあらず。
実際の釣りとしては河川、湖での鯉、カワスズキ、ウナギ、トラウト、ナマズ、フナの一種、 その他の雑魚。
「アユは?」「ヤマメは?」「イワナは?」などと聞こうものなら「何だそれは?刺し身の名前か、 相撲レスラーの名前か?」と逆に聞かれて終わり。

一般的には「釣り堀(池、湖)」でトラウトか(養殖もののレインボー、「ヨーロッパはブラウンの筈だった けど...何処!?」と悔やんでみてもあとの祭り)、鯉を釣るのがせいぜいである。定年退職したお年寄りの スポーツといってもいいでしょう。

「え? たったそれだけ?」と聞かれても、「はい、そうです。」と答える以外に返事はないのが辛い。
ドイツに出張、観光に行く事があっても夢ゆめ「ブラウン・トラウトがいるらしい。釣りでもして見るか?」 などとは考えない事です。
釣り人にとって「日本は天国、ドイツは地獄」これが実感・実態・現実!

日本の渓流でも、小川でもフナもハヤも粗末にするのは止めましょう。ましてや、鮎、ヤマメ、岩魚など が釣れたら「神様の御恵み」と感謝しましょう。

川が駄目なら北海で海釣り?
海釣りをするのに入漁料も資格も要らないのはドイツでも同様。(多少有り難いような?当たり前のこと ではあるが)
ドイツの海は狭い(?) 北海に面している海岸線はごく僅か、バルト海に面している方が長い。といっても 海岸線の総延長距離が500km位でしょう。(東京から大阪まであるかどうか?とすれば日本の十分の一も ないでしょう。)
何分北国(北海道の網走よりも北に位置する)のため水産資源も乏しい。釣りの対象としての資源はニシンを 筆頭にタラ、カレイ(イシガレイで味はいまいち)、サバ(夏場)、ウナギと雑魚くらいと考えた方が良い。


じゃあ、何がいる?
サーモンが遡上する河川はドイツの場合無い。というのは北の海に注ぐ河川はかなり汚れた川なので サーモンも敬遠?
一部であるが降海型のトラウト(Sea Trout)が遡上する河川はデンマーク近くにある。
夏場はキール当たりから乗合船が出ている。船と言えば、バイキングの海賊が乗っていたような一種独特な 形をしている船(小型貨物船と間違える)がヨーロッパ(オランダを含めて)に多い。

海釣りもいかんせん寂しい限りである。
ではその寂しさをカバーするにはどうするか?
オランダ、ベルギー、フランス、スイス、北欧或いはイギリスに遠征しなければならなくなる。
又、釣りをするにも色々なハードルをくぐり抜けて来る訳なのである程度のレベルの人も多い。それと、 ドイツ人の「夏休み」は有名で会社幹部で有っても年次有給休暇を「ほとんど」取ってしまうのは当たり前 の話。ましてやヒラ社員(一般社員と訂正)や係長クラスで休暇を残すなんて有り得ない(全部取る) 話である。

その夏休み(連続で3-4週間休んでしまう)を利用して北欧、南欧から、カナリア諸島、カナダ、カリブ海、 フロリダの何処かへ遠征することになる。
日本式のレジャーと違い彼らは「トレーラーハウス」を乗用車で引っ張って行く(ヨーロッパ内)ので3-4週間 の夏休みを取っても経済的負担は日本のサラリーマンが家族で1週間程度の国内旅行をするよりも安く 上げてしまう。
だから出来る。





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